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『難經本義諺解』難經彙考その6 『難経』を学ぶ意義について

難經彙考の続きです。
今回は、『難経』を学ぶ意義についてです。

東坡先生、楞伽經(りょうがきょう)(はつ)に云う、(医)の難(経)有るが如し、句句皆な理、字々皆な法。後世の逹者、神にして之を明らかにせば、(はん)(たま)を走らするが如く、(たま)(はん)に走るが如く、可ならざると云う者無し。若し新意を出して奮學(旧学)を棄てるを以て用無しと為せば、愚にして知るべきに非らざる時は、則ち(きならく)のみ。(たと)えば俚俗(りぞく)(医)師、(経)論に由らずして直ちに(薬)方を授かり、之を以て病を療するが如し。或いは(あた)らざるには非ず。病に遇うて(たやす)(応)じ、(はる)かに死生を(断)わるに、則ち(経)を知り、古を(学)ぶ者と日を同じくして語るべからず。世人(た)だ其の一至の功、或いは古人より(と)きこと有るを見て、因りて謂う、難(経)(学)ばずして可なり、と。豈に誤らずや。



ここでの内容は、
東坡先生が仏書の「楞伽経」の跋に言われることには、「仏書に楞伽経があるのは、医道に『難経』があるのと同じである。これらは一句一句の全てに深理があり、一字一字は全て法式となるのに充分である。これから学ぶ者たちは、「楞伽経」や『難経』によって考え明らかにしていけば良い。これらの書を見る人は理の意味が分からないということはなく、これらの書を見ることによって、理の意味が分からなくなることはないのだ。見る人が神明であるならば、理がことごとくあらわれて、良くない理があるということがなくなるのだ。もしも自分の胸に秘めた新しい理論を出したとき、そこに昔から伝わってきている「楞伽経」等の古い学問を棄ててしまい、古書であるから現在に用いても意味が無いとしたとする。それは愚かなことであって知が無い人である。愚かであって知が無い人でないというならば、それはただ狂人という人ということになる。「楞伽経」等の古い学問を棄て、新説を世に出す人というのは、例えば卑しきやぶ医者や愚俗の医師が『内経』・『難経』等の古経の論説に学ばず、初めからすぐに薬方だけを習って、人の病を治す人のことをいうのである。『内経』・『難経』等の古論を学ばないで治療することは不可能なのであって、これらを棄てて直ちに薬方を授かり、治療にあたったとしても効果を出すことはできないのだ。経論を学ばずに直ぐに薬方を授かって治療する医者であっても、ある時は効果が出ないということはなく、ある時はまぐれで病を治すこともあったりもする。しかし、病を診たときにその治療が素早く効果がでせるか、あるいは死生を決するような病なのかを判断することにおいては、『素問』『難経』等の経説を学び知って昔の道理を学び行う人と『内経』・『難経』等の古論を学ばない人とを同列に語ってはいけない。古経を学ぶ人は診断を迅速に行って死生を決断することができる。昔を棄てて直ちに薬方を授かる人の治療はすべて偶然な幸運であり、効果が直ぐに出るということがなく、死生を判断することもできない。だから昔を学ぶ人とは雲泥の差があり、同列に語ることはできないのだ。昔を棄てる人は非常に浅はかなのである。だが世の人は、ただ古経によらない粗工な愚かな医者のまぐれあたりの功績や、古人より迅速な効果を出していることを見て、『難経』を学ばなくとも良しとしてしまっている。このような人は道において誤らないのだろうか。いや、まことに誤りであると言えるだろう。」

と、いうところでしょう。
ここでは、漢方の薬方の根底の理論を知っている人と知っていない人は同列に語れませんよ、といったことが書かれています。この病気にはこれが効く、この手技が良い、こうすれば治る、ということだけを聞きかじってそれだけで治療にあたるのと、何故それが言えるのかを自分なりに答えが出せる人とでは、全く同じようなことをしていたとしても雲泥の差があるということです。勉強をした人は、その後に起こる身体の反応や効果が予見できるため、さじ加減も行なえますが、ただ聞きかじっただけの人はそれができないため、やもすると人を殺してしまうかもしれません。だから医者(鍼医)になるためには『素問』『霊枢』『難経』を一生懸命勉強しないといけないということになります。
これは現代でも同じで、はり師・きゅう師・薬剤師・あマ指師等、東洋医学に関わる仕事についている人は肝に銘じておかなくいといけないと思います。
今回はここまでです。次回は脈診についてのことになります。

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プロフィール

kouitsu

Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

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