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『難經本義諺解』 難經彙考その2 寸口部について

「難經彙考」の続きです。ここでは寸口部の脈診について書かれています。

謝氏が謂く、難經(経)王宗正が註義圖觧(図解)には、大(概)(診)脉の法を以て、心肺は倶に浮、肝腎は倶に沈、脾は中州に在ると云うを正と為すのみ。(他)の註家引く所の、寸関尺にして(両)手の部位を分ち、及び五藏六府の(脈)、並びに時に分ち見わるる尺寸に至ては、皆な以て王氏が脉經(脈経)の非と為す。(こと)に知らず。脉の兩手を分つ所以の者は、素問の脉要精微論に出で、其の文甚だ明らかなり。越人、復た之を十の難の中に推明して言く、一脉(変)じて十と為ると。五藏六府を以て相い配して言う。叔和(しゅくか)に始むるに非ず。且つ、三部の説二つ有り。一は則ち四の難に所謂心肺は倶に浮、肝腎は倶に沈、脾は中州と云うと、五の難の菽法、(軽)重とを同じくして三部の中に又た各々自ら上中下を分ちて云う。一は則ち脉要精微論の五藏の部位。即ち二の難の寸(関)尺を分ち、十の難の一脉(変)じて十と為る者なり。(も)(た)だ心肺は倶に浮、肝腎は倶に沈、脾は中州と為すの一法を以て之を言う時は、則ち亦た必ずしも寸(関)尺を分かたず。而れども、十の難に所謂一脉十(変)は何に(従;よっ)て之を推さん。



ここでの内容は、
謝縉孫(字は堅白)が言うには、「王宗正の『難經註義圖解』には、”診脈の法は心肺は俱に浮、腎肝は俱に沈、脾は中州に在るのをただ正脈としているのだ。他の『難経』の註家が引く寸関尺の三部によって、それぞれの藏府の脈部を分かち定め、五藏六府の気脈が一々時々に其の主さどる所の尺寸三部の位に分かれ現ると言う理は、古の診法ではない。これは全て王叔和の『脈経』より言い始めたことなので、非理であるとする。”と書かれている。王宗正が両手の六部に各々藏府を分配するのを誤りとしているが、藏府の脈を両手六部に分配することは『素問』の脈要精微論に出ている。しかもその経文も明白であるので、三部に藏府の脈を分ける説は誤りではないといえる。脈要精微論の両手へ藏府の脈を分配する方法を秦越人もくみとり、十難の中に脈要精微論の意を推し明らめて、”一脈変じて十と為る”と言っており、諸藏諸府を以て両手の六部へ分配している上で”一脈十変”と言っているのだ。両手の六部へ各藏府の脈に分けることは、『素問』『難経』より既に知られている方法であって、王叔和の『脈經』が言い始めたことではない。しかも、誤まった方法でもない。故に叔和が言い始めたものであるから非法であると言うのは、反って王宗正の誤りなのである。その上、寸関尺の三部で藏府の脈を候う方法は二つあるのある。一法は、四難の心肺は俱に浮、腎肝は俱に沈、脾は中州であるというのと、五難の菽法は同じであって、三部の中にまた各々上中下を分けているもの。もう一法は、素問の脈要精微論のように、藏府の脈の部位を分けて左寸は心、右寸は肺として候うもの。これは二難の寸関尺を分け、十難の毎部の藏位を定めて一脈十変と為るものである。王宗正は三部を通して浮かべては心肺、沈めて腎肝、浮沈の中には脾を候う方法に止まる。もしこの一法に止まって脈法を言うならば、何のために寸関尺を分けるのであろうか。また、必ずしも寸関尺を分けることに及ばない。越人が寸関尺を分けているのは、毎部の藏府の各位を分配させるためである。その上、毎部の藏府の各位を定めないならば、十難に言う所の一脈十変は何によってこれを推し求めるのだろうか。毎部の藏府の各意を定める上においてこそ、一脈十変も定められるべきである。王宗正の四難の浮中沈の一法にのみ止まって、毎部の藏府の各位を分かつことを誤りとするものは間違っていることを知るべきである。

ここでは王宗正の説を引き合いにして、四難、五難、十難の脈の診方を説明しています。

参考として、岡本一抱子の四難と五難の脈診の意義について述べているので、それをそのまま抜粋してみます。
四難の意は、左寸は心、右寸は肺と分かたず、寸関尺の三部何れの部にても、医者の手の浮かめては心肺は候い、医者の手を按し沈めては腎肝を候い、心の脈は六菽の重さに候うと云うと同じ。此の菽の軽重の法も、左寸は心、右寸は肺と分かつことなく、五難と同じく何れの部にても三菽は肺、六菽は心と候うなり。故に四難に所謂心肺は俱に浮云々と第五難の菽法と同じと云う。四難、五難は寸関尺三部の中、何れの部にても又、各々自ら浮かめて上部、沈めて下部、浮沈の間にして中部と分かちて云う者となり。浮中沈の三法を以て三部の藏府の位を分かつ。此れ三部の一説なり。

こんなところです。次は『難経』の注釈本についての説明です。
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Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

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