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目の開閉の治療について

こんばんは。今までインターネットが繋がらない状態であったので、更新したくても更新できませんでした。携帯からでは情報量が多すぎて、このブログは更新できませんからね(^_^;)そもそも漢字が出るかどうか…。

さて、今回は岡本一抱子の「奇経八脈詳解」を読んでいて「おっ!」と思ったことがあったのでそれをご紹介します。この本は参考になるのが多いので、これはその中の1つということになります。


突然ですが、「目の治療は何経をポイントとすれば良いか?」と聞かれればどの経を選びますか?


ほとんどの人は肝経と答えると思います。

ですが「奇経八脈詳解」を読んでいると、とある経が目、特にまぶたの開閉に関係しているということが分かりました。肝経も深く関係してきます(シャレではないです…。)が、それだけではないということしょう。

その経とは陰蹻脈と陽蹻脈です。

≪霊枢≫脈度篇には、
蹻脈は足より目に至りて七尺五寸。
とあり、

≪難経≫二十八の難には、
陽蹻脈は跟中に起こり、外踝を循りて上行して風池に入る。
陰蹻脈も亦た跟中に起こり、内踝を循りて上行し、咽喉に至り、衝脈に交わり貫く。

とあります。

これらから、蹻脈は足の跟中(踵)から起こり、陽蹻脈は身体の外側、陰蹻脈は身体の内側を通り、最後は目に交わり終わるということになります。

これだけでは目の開閉を蹻脈が主っているかどうかはわかりません。
これが書かれているのは『霊枢』寒熱病篇です。

陰蹻、陽蹻は陰陽相い交わる。陽は陰に入り、陰は陽に出で、目の鋭眥に交わる。陽気が盛んなれば則ち目を瞋(ひら)き、陰気が盛んなれば則ち目を瞑(ふさ)ぐ。

ここでは、
陰陽両蹻脈は陰陽相い交わる。
陽は陰に入り、陰は陽に出る。
陰陽両蹻脈は目の鋭眥(外眼角)で交わり終わる。
陽気(陽蹻脈)が盛んであれば目が開き、陰気(陰蹻脈)が盛んであれば目が閉じる。
ということが書かれています。

岡本一抱は、この「鋭眥(外眼角)」は誤りで「内眥(内眼角)」であるとしています。つまりは睛明穴です。
余談ですが、睛明は足の陽明胃経、手の太陽小腸経、足の太陽膀胱経、陽蹻脈、陰蹻脈の五脈の交会穴となっているようです。たくさんの経が交わっていますね。かなり重要なツボということになります。

陰陽の出入についても書かれていますが、これは衛気との関係を示唆しています。
衛気とこれらの関係については『難経』一難、四十六難、『霊枢』営衛生会篇などに書かれているので、これらを参考にしてください。
衛気と関係してくるので、陽蹻脈と陰蹻脈は、陰陽だとか営衛という言葉に変換できるのです。
ここでは書きませんが、”平旦”というのがキーワードだと思います。これは上で挙げた中では四十六難と深く関係してくるということですね。

つまり、
開眼しやすい:陽気が盛んで陰気が衰えている。⇒陽蹻脈が盛ん。
閉眼しやすい:陰気が盛んで陽気が衰えている。⇒陰蹻脈が盛ん。
となります。

まぶたが開きやすかったり、閉じやすかったりする病症は、蹻脈が有効である!ということになるでしょう。

と、いうことは・・・まぶたが非常に重たい時は陰蹻脈が盛んであるということになると思います。眠気対策にも蹻脈が有効?になるかもしれませんね。

まあそれはさておいて、この場合の治療穴について考えてみましょう。
①八脈交会穴。
 やはりなんといっても八脈交会穴ははずせません。
 陽蹻脈は申脈-後渓、陰蹻脈は照海-列欠です。
 しかし、いわゆる主穴、従穴の二穴併用ではなく、主治穴一穴のみで行なっても良いと思います。
 陽蹻脈なら申脈一穴、陰蹻脈なら照海一穴ですね。

②跟中。
 両蹻脈の始めが跟中(踵)ならば、その跟中自身を補ってあげれば良いだろうという考えです。
 そうすると、陰蹻脈、陽蹻脈のみならず、膀胱経、腎経も整うだろうという発想です。お得感満載です。その分かなり注意しなければなりませんが…。
 「跟中」とは具体的にどこであるかを考えてみるものおもしろいと思います。

③睛明。
 跟中が出発点なら、終着点である睛明も使えると思います。
 当然、眼球が近くにあるので気をつけて刺針しなければなりません。僕はあまりやりたくないです。

④跗陽。
 これは陽蹻脈の郄穴ですね。
 当然要穴である郄穴も治療対象になってきます。

⑤僕参。
 これは陽蹻脈の本です。
 申脈は血気がかすか(正経で謂う所の井穴か?)であり、僕参に至って血気が盛ん(正経で謂う所の兪穴、原穴か?)になるので、「本」という表現になるようです。
 ちなみに陽蹻脈の流注は跟中→申脈→僕参です。
 これは治療穴としてかなり使えるということになります。

⑥交信。
 これは陰蹻脈の郄穴ですね。
 復溜にも近いですし、陰気や腎経をより補いたいときに使えそうです。

⑦然谷。
 特に要穴ということではありません。
 流注が跟中→然谷の後ろ→照海となるので、然谷が陽蹻脈で謂う所の申脈に相当し、交信が僕参に相当するのではないでしょうか。

陰陽両蹻脈の主治穴としてはまずはこんなところが考えられるでしょう。
照海、申脈、跗陽、僕参、交信は、「奇経八脈詳解」の最後の付録に主治とともに記載があります。今回はそこからも抜粋してみました。具体的な症状については、「奇経八脈詳解」をあたってみてください。

他にも目の症状に対しては、肝経の太衝、光明、肺経の魚際、大腸経の禾髎、迎香、胃経の承泣、三焦経の翳風、胆経の瞳子髎、奇穴の増明、魚眼等も使えると思います。

他の症状や病証によっても使う穴は変わってくると思うので、より良い選穴をしていきたいですね。
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跟中と言ったら、奇穴「失眠」じゃないですか?
中国では、不眠症の治療穴にして、日本では深谷伊三郎が腎炎の治療穴とした。
流注なら、腎経とつながり深く、深谷の指示が理にかなっていますが、不眠症と踵?関係があるのか?疑問に思っていました。
しかし、陽蹻脈と陰蹻脈とまぶたの関係を見ると、不眠症の治療穴とした意味がわかります。
照海は光を意味し、目に効くツボ名となり、効果を暗視させます。
踵を後頭部に見立てる考え方もあり、そうすると、照海と申脈あたりが目に該当する、といえるかもしれません。

Re: 踵

やいと屋さん、コメントありがとうございます。
「失眠」ですか、なるほど~。
冷え症という腎の病証だったりとか、名前の通り不眠症に効くことに対してまぶたと関係がありそうですね。

今回書くのを忘れてましたが、『≪霊枢≫経筋篇に「足の太陽の筋は目の上綱(うわまぶた)となり、足の陽明の筋は下綱(したまぶた)となるときは此れ経筋の属する所なり。右に陽蹻は上綱、陰蹻は下綱を主ると云う者は、其の経脈の気の属(あず)かる所を以て云うなり。』
という岡本一抱の註もあり、経筋と蹻脈との関連も示しています。

経筋と経脈の流注がどこまで関与しているかどうかは分かりませんが、足の太陽経と足の太陽経筋との関係を調べてみても面白そうですね。
プロフィール

kouitsu

Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

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