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『難経本義諺解』 一難のポイント

では、一難のポイントをみていきたいと思います。

①十二経すべてに動脈がある。
②寸口は脈の大会であり、肺経に存在する。
③人は一呼で脈が三寸動き、一吸で脈が三寸動き、呼吸定息では脈は六寸動く。
④営衛は人体を昼は二十五週、夜は二十五週めぐる。
⑤寸口は脈が始まる場所であり、終わる場所でもある。

というところでしょう。

それぞれみていきたいと思います。

①十二経すべてに動脈がある。
動脈拍動部について、『難経集注』と『難経本義』でまとめてみたいと思います。
以前もやったような気もしますが、再掲します。
十二経脈
呂註
楊註
滑註
肺経
太淵
太淵
尺澤
俠白
天府
中府
雲門
天府
俠白
大腸経
口邊
陽谿
地倉
(口邊の註)
合谷
陽谿
胃経
趺上
衝陽
(趺上の註)
大迎
衝陽
大迎
人迎
気衝
脾経
髀上
箕門
(髀上の註)
箕門
衝門
心経
掖下
極泉
(掖下の註)
霊道
少海
極泉
小腸経
目外眥
瞳子髎
(目外眥の註)
天窓
膀胱経
委中
委中
腎経
内踝下
太谿
(内踝下の註)
内踝の下五寸間
太谿
陰谷
心包経
労宮
労宮
三焦経
客主人
客主人
聴会
禾髎
胆経
耳前
下関
(耳前の註)
懸鍾
下関
聴会
肝経
人迎
囬骨
太衝
五里
陰廉

楊註で膀胱経、心包経、肝経が抜けていますが、それらく膀胱経は委中、心包経は労宮がはいると思います。
文章的に、呂註の分かりにくいところを注釈しているような感じなので、特になにもなければそのままにしておいたのでしょう。
肝経が抜けているのは呂註のおかしなところを指摘したのみだからです。

さて、この表をよく見ていただいたとは思いますが、残念なお知らせがあります。
岡本一抱は「惟だ広く十二経に皆な動脈が有ると見るべし。執滞すること勿れ。」
また、「越人の意は十二経に皆な動脈が各々あるに、何ぞ独り寸口のみ取るやと広く問うものか。」
として、どこが動くかということにはこだわらず、あくまで寸口の動脈に注目点を置いているようです。
この説に従えば、上の表は意味をなさないことになります。

『難経』は、『素問』の三部九候脈診や『霊枢』の人迎気口脈診と違い、寸口部での脈診が主となるのでこのような前書きが必要になったということでしょう。
これは②にも大きくつながってきます。

②寸口は脈の大会であり、肺経に存在する。
ここで謂う寸口部とは、三部全体のことを指しています。(だから”一”難に書かれているということです。)
脈の大会に関しては食べ物が胃に入り、胃から宗気、衛気、営気が生まれるわけですが(この辺に関しては三十一難あたりに書きます。)、この胃というのが肺経の始めの”中焦”です。
*肺経の流注
『霊枢』経脈篇「肺なる手太陰の脈は、中焦より起こり、下りて大腸を絡い、環りて胃口を循り、隔を上りて肺に属す。・・・」

よって肺経が始めの経絡となり、其の拍動がより感じられる部分(つまりは橈骨下端の橈骨動脈)を寸口部とし、身体の状態が全て分かるということになったのでしょう。全体の脈を寸口部で候う。だから脈が大いに会する場所になるというわけです。

③人は一呼で脈が三寸動き、一吸で脈が三寸動き、呼吸定息では脈が六寸動く。
一回の呼吸で脈がどれだけ動くかを示しています。呼気で三寸、吸気で三寸なので、一呼吸(呼吸定息)で六寸動くことになります。これが平人(病んでいない健康な人)の呼吸と脈との関係になります。

④営衛は人体を昼は二十五週、夜は二十五週めぐる。
営衛は供に動いています。「気は血を動かし、血は気を動かす。」と同じ意味ですね。
この記述から営衛は一日に五十週を循るということになります。
よって、営衛が一周する時間は、
24[時間]×60/50[周]=28.8[分/週]
ということになります。
三十分弱で営衛が一周するので、治療もそのぐらいの時間で終わらすというのがベストということになりますが、なかなか難しいです。
営衛が人体を循ることは非常に大切なことなので、営衛を意識して治療に臨まないといけいない、ということにもなります。

⑤寸口は脈が始まる場所でもあり、終わる場所でもある。
②で書きましたが、寸口は脈の大会です。
『素問』経脈別論には、「肺は百脈を朝す。」ともあり、脈、つまり体の状態をより濃く反応する部分でもあります。
治療を初めると、それに合わせて脈も変化していきますが、脈の変化が安定してくるのも営衛が一週するぐらいだと思います。
(治療によって)脈が始まるところでもあり、脈が行き着く場所でもあるということにもなると思います。

営衛が常に尽きずに循っているということは、その材料、つまり食べ物がなければなりません。
だから食べ物は人間(というか動物)にとっては重要になってくるのです。

私の思いつく一難のポイントはこんなところです。二難についてもこんな感じでいきたいと思います。
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kouitsu

Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

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