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『十四経発揮』の序から(1)

最近は岡本一抱の『十四経絡発揮和解』を読んでいたりします。
『十四経絡発揮和解』は、『十四経発揮和解』や『十四経和語鈔』とも称されています。
これは、滑寿(滑伯仁)の『十四経発揮』を岡本一抱が註釈しているものです。
経絡流注の専門書であり、前の日本の教科書の元となった書物です。

今回は『十四経発揮』の序文の文章について少し書こうと思います。
(1)とつけていますが、続くかどうかは分かりません。

鍼灸の古典を読んでいても、序文ってあまり読む機会はないと思います。
僕も熱心に序文を読むということはありませんから、だいたいの人はそうかと思います。

しかし、岡本一抱の註釈がありつつ『十四経発揮』の序文を読んでみると、これが意外?と治療のヒントだったりとか、参考になるようなことも書かれています。

陽斯顕(ようしけん)の序文に、

医の病を治すること、一迎、一随、一補、一瀉、一汗、一下、一宣、一導して、凡そ其の和平を取るゆえんの者も亦た是の若きのみして、而るに経絡を不講に置ぐべけんとす。

とあります。

一迎、一随、一補、一瀉、一汗、一下、一宣、一導といった治療法について書かれていて、
それぞれ、
一迎、一随;迎隨
一補、一瀉;補瀉
一汗;汗法
一下;下法
一宣;吐法
一導;小便通利
ということを意味しているみたいです。

「これらの治療法を経絡に施すことによって治療がうまくいくのだから、経絡を勉強しないで治療することなんてありえない。」というのがこの文章の要約になります。
そこでこれらの治療法についてみていこうと思います。

迎隨や補瀉については鍼灸ではなじみがあるので省略しますが、吐、下、宣などはあまり考えられていません。これらはどちらかというと湯液(漢方)の考え方になります。
そこで『傷寒論』を持ち出して軽くその概要を説明したいと思います。

汗法とは、汗を出させるの法です。『傷寒論』では主に太陽病の治法になってきます。
太陽病とは、いわゆる風邪引きの症状です。
体内に熱がこもっている人や、腠理の開合がうまくいかずに汗をあまりかかない人などに汗法を施すこと、すっきりすることが多いようです。

太陽病で代表的な湯液には、桂枝湯や麻黄湯というものがあります。

下法とは、下するの法。
吐法とは、吐かするの法。
これらは主に陽明病での治法になってきます。
陽明病では胃腸がつまっていることが多いので、つまっているものを取り除くために下からだすか、上からだすかの違いによって法が分かれているのだと思います。そういえば夢分流の『鍼道秘訣集』にも吐かす鍼ってありましたよね。

陽明病で代表的な湯液には、蒸気湯(じょうきとう)類があります。

最後の小便通利は、具体的に何何病に属すとは言い難いので『傷寒論』では例えませんが、浮腫がある人だったりとか、小便不利の人に施すと良さそうなことは想像できます。

湯液では、『金匱要略』の水気病脈証并治を参考にしそうです。
五苓散(ごれいさん)、猪苓湯(ちょれいとう)あたりでしょうか。

さてさて、ここで概念的な紹介をしてきましたが、じゃあ汗法って具体的にどうしたら良いんだろう、ということに疑問がわいてくると思うので、それぞれ一例を出してみようと思います。

最初の汗法ですが、これは補瀉や迎隨に組み込まれているように思えます。
身体それぞれに適切な補瀉を施すことによってじわっとした汗がでてくることがあるかと思いますが、それが汗法となると思います。
本来汗が出ないといけない場面で汗が出ていないことが問題であり、適切な補瀉を施すことによって汗をかくという反応は結局は汗法に結びつくからです。
汗が必要以上にでてしまったら、それはそれで問題となりますけどね。

吐法は、『鍼道秘訣集』にもありましたが、任脈の巨闕穴あたりに鍼を上向きに刺激させると吐法になるようです。

下法は、鍼で意図して行なうことは少し難しいとは思いますが、便秘に対する鍼が近いものになると思います。

小便通利は、考え方や状態にもよりますが、三焦、脾、背、腎の気をめぐらせれば水帯の症状がとれると思います。

こういろいろと書いてきましたが、結局のところ湯液では細かく分けているところを、鍼灸(特に現代鍼灸)では補瀉に内包させている感があります。、適切な鍼を行なえば、一鍼でも様々な効果を出すことができるので、汗法がどうだとかはあまり考える必要性がないのだろうと思います。
しかし、頭の片隅に置きながら鍼をすると、また違ったやり方がみえてくるかもしれません。
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kouitsu

Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

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