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絡穴について②

前回の続きです。

③経別の連絡口
一合

足太陽の正は、別ちて膕中に入る。
其の一道は、尻を下ること五寸。別ちて肛に入り、膀胱に属し、散じて腎に之き、膂を循り、心に当たりて散に入る。
直なる者は、膂より上りて項に出で、復た太陽に属す。
此れ一経と為すなり。

足少陰の正は、膕中に至り、別ちて太陽に走りて合し、上りて腎に至り、十四椎に至り、出でて帯脈に属す。
直なる者は、舌本に繋り、復た項に出でて太陽に合す。
此れ一合と為す。
或いは諸陰の別を以て、皆な正と為すなり。


二合

足少陽の正は、髀を繞り、毛際に入り、厥陰に合す。
別なる者は、季脇の間に入り、胸裏を循り、胆に属し、散じて肝に之き、上りて心に貫き、以て上りて咽を挟む。頤頷の中に出で、面に散じ、目系に繋る。外眥と少陽に合するなり。

足厥陰の正は、跗上に別れ、上りて毛際に至り、少陽と合し、別と倶に行く。
此れ二合と為すなり。


三合

足陽明の正は、上りて髀に至り、腹裏に入り、胃に属し、散じて脾に之き、上りて心に通じ、上りて咽を循り、口に出で、頞梺に上り、還りて目系に繋り、陽明に合するなり。

足太陰の正は、上りて髀に至り、陽明に合し、別と倶に行き、上りて咽に結し、舌中を貫く。
此れ三合と為すなり。


四合

手太陽の正は、地を指し、肩解に別れ.腋に入り、心に走り、小腸に繋るなり。

手少陰の正は、別ちて淵腋、兩筋の間に入り、心に属し、上りて喉嚨に走り、面ぶ出で、目の内眥に合す.
此れ四合と為すなり。


五合

手少陽の正は、天を指し、巓に別れ、缺盆に入り、下りて三焦に走り、散じて胸中に入るなり。

手心主の正は、別ちて淵腋三寸に下り、胸中に入り、別ちて三焦に属し、出でて喉嚨を循り、耳後に出で、合少陽完骨の下に合す。
此れ五合と為すなり。


六合

手陽明の正は、手より膺乳に循り、肩髃に別れ、柱骨に入り、下りて大腸に走り、肺に属し、上りて喉嚨を循り、缺盆に出で、陽明に合するなり。

手太陰の正は、別ちて淵腋、少陰の前に入り、入りて肺に走り、散じて大腸に之き、上りて缺盆に出で、喉嚨を循り、復た陽明に合す。
此れ六合なり。


以上、経別でした。
経別とは表裏の経絡を結ぶものです。「離」「入」「出」「合」があります。これに関してはあまり理解していないので、西田皓一先生著【図解】経筋学から引用します。

 
表裏関係の組み合わせ
離別部位
(離)
属する経絡臓腑
(入)
出る部位
(出)
合入経脈
(合)
一合
足太陽膀胱経
膝窩
膀胱
足太陽
足少陰腎経
膝窩
腎・帯脈
二合
足少陽胆径
大腿部
胆・肝
足少陽
足厥陰肝経
足背
毛際
三合
足陽明胃経
大腿部
足陽明
足太陰脾経
大腿部
咽頭
四合
手太陽小腸経
小腸
腋下
手太陽
手少陰心経
腋下
目の縁
五合
手少陽三焦経
頭項
三焦
胸中に散る
手少陽
手厥陰心包経
腋下
胸腔
完骨
六合
手陽明大腸経
肩髃
大腸
缺盆
手陽明
手太陰肺経
腋下
咽喉

これから思うに、経別による表裏関係の合流地点はそれぞれの陽経のようです。
絡穴とはあまり関係がないようですが、原文を見る限りでは「別」の具体的な場所が明確ではないものもあるので、もしかしたら絡穴から別れているものもあるかもしれません。

以上、経脈流注、十五絡脈、経別の連絡口をみてきました。
絡穴同士で表裏の経絡を結んでいる、というのは、十五絡穴の解釈しだいでしょう。個人的には具体的な連絡先が書いてない限りは総てがそうではないだろうなぁとは思います。
例えば、内関と外関のように表裏の場所が似たような所であれば、記述がなくともそのままつながっていても変ではないですが、公孫と豊隆のようにかなり離れている部分であれば、どこかで触れられていてもおかしくないはずです。
「絡」の意味合いは、交会穴と同じように、複数の経を同時に治療できるというように考えていた方が無難でしょう。

また、『鍼灸甲乙経』では、現在学校で習う絡穴はもちらん、それら以外の絡穴にも触れられています。
上髎;足太陽、少陽の絡
臑会;手陽明の絡
会陰;任脈の別絡
臂臑;手陽明絡の会
漏谷:足太陰の絡
懸鍾;足三陽の絡
これらにどういう意味合いがあるのかは分かりませんが、それぞれ重要なツボであることは間違いありません。各自考えられて見ると良いかと思われます。

以上、絡穴でした。余裕や要望があれば、他の五要穴についても書いていこうと思います。
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興味深い

今回は、実に興味深い。
佐藤久三氏のツボ秘法シリーズで、経別システムと絡穴を使った治療を展開していて、経別と絡穴?と考えていましたが、なるほど、納得できた。
台湾鍼灸の経絡本で、いくつかの特効穴が効く仕組みを経別で説明していたので、経別の発想も大切であると、ここ最近は考えております。

ところで、絡穴について①の引用文献を教えて頂けますか?僕も読んでみたい。

げき穴が急症に効くと言い出したのは、澤田健らしく、そうなると、絡穴とかげき穴とかの使い方を言い出したのは、案外ここ50年くらいの最近の可能性もあるのではないかと。

絡穴は経絡治療の大家であられた故黒田嘉孝先生が独自の使い方をしていたらしく、今、勉強中ですが、それぞれ、名人と呼ばれた方は、穴の独自の使い方を編み出したのですが、その方の足跡をたどる意味でも、自分で編み出すにしても、このブログのように出典とか色々な考察って、読む方も大変ためになるのです。

僕も八会穴の謎を僕なりに解いて、最近プライベート研究会で発表したのですが、かなり好評でしたので、ブログでも書いてよいかな?と。 考察はブログで書くことで、他者も活きるし、自分自身、治療のヒントが得られると思うのです。

Re: 興味深い

やいと屋 知足斎さん、コメントありがとうございます。

> 佐藤久三氏のツボ秘法シリーズで、経別システムと絡穴を使った治療を展開していて、経別と絡穴?と考えていましたが、なるほど、納得できた。
> 台湾鍼灸の経絡本で、いくつかの特効穴が効く仕組みを経別で説明していたので、経別の発想も大切であると、ここ最近は考えております。
今回記事を書いて思ったのは、本経以外に十五絡脈、経別の流注も重ね合わせて考えた方が、病症などを理解できるのではないかということです。ただ、十五絡脈、経別の流注はあいまな部分も多く、細かく吟味することは少し難しいのですが、検討する価値はあると思っています。

> ところで、絡穴について①の引用文献を教えて頂けますか?僕も読んでみたい。
①と②の資料は『霊枢』経脈篇 第十、③は『霊枢』経別篇 第十一です。
①は流注の支脈の中で、絡穴及び絡穴付近の支脈がある流注を抜粋したものです。

> げき穴が急症に効くと言い出したのは、澤田健らしく、そうなると、絡穴とかげき穴とかの使い方を言い出したのは、案外ここ50年くらいの最近の可能性もあるのではないかと。
そうですね。中国ではこういう分類をしていません。
大陸の「針灸特定穴臨床実用集萃」ではげき穴の定義を
「郄穴是経気深聚之処、有匯聚気、調理気血的作用、与経脈臓腑的生理、病理有密接関係、其臨床応用主要分診断和治療方面。」
としています。日本とは考え方を異にしてますが、経気が多いからこそ、急性症状に効くというように考えを応用しているのかもしれません。
江戸時代の文献とかをみていても、急性症状とか慢性症状とかに類する言葉で説明がないので、澤田流の考え方が根本にあるのでしょう。当時の情勢を考えてみてもそれは自然です。

> 僕も八会穴の謎を僕なりに解いて、最近プライベート研究会で発表したのですが、かなり好評でしたので、ブログでも書いてよいかな?と。 考察はブログで書くことで、他者も活きるし、自分自身、治療のヒントが得られると思うのです。
いいですね!八会穴は『素問』『霊枢』にはなく、七衝門と共にいきなり『難経』に紹介されていて、どうしてそういう配穴になっているのかよく分からないところもありますし。僕も興味があるので、うまく考えがまとまればことらでも書いてみようと思います。
プロフィール

kouitsu

Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

はじめてこのブログへこられた方はこちらをお読みください。

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