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鍼道秘訣集②當流臓腑の辨 その2

鍼道秘訣集 第2章 當流臓腑の辨の後半です。

胃の腑は鳩尾の下と臍(へそ)の上との間に住する。維(これ)、人間の大事とする處一身の目付處とす。萬物、土自(よ)り生じて還た終わり土に入る。

他流には、胃の腑、虚し易き甘き味わいの物、脾胃の藥とて甘き物を用い、補藥密丸等を用いる事、心得難し。
其の故は、日夜朝暮食らう處の物は、皆胃に入るがゆえに餘の臓腑と違い、實し易きに依り、還って邪気となるゆえに、食後に草臥(くたび)れ、眠りを生じ、扨は胃火、熾(さかん)なるが故に食物を焼き、胃乾くにより、食を沢山に好み食う。
その終わりに手足へ腫れを出し、土、困(くる)しめば、腎水を乾かし、脾土へ吸い取られぬるに依って、腎の水も共に乾き、火となり、邪と変じて小便止まる。

加様の病い、元胃(もとい)の腑の實し、邪となる事を辨(わきま)えず、腎虚、脾虚なれば、補藥等の甘味を用い宜し、などと云うて用いるときは、忽(たちま)ち心腹になづみ、返って重病となる。是、唯燃える火に薪を深(そ)えるが如し。

又、甘き物、腎水をも益(ま)すなどと云う人有り。維(これ)、以て謬(あやま)りなり。甘は脾土の味い、土尅水の理なるにより、腎水の為には大敵なり。何ぞ藥と成べき。
加様の違いにて生くべき病人も死に趣くを非業の死と號す。

富流の養生針などには、兼ねて脾胃、實(じっ)しやすく、邪気と成りやすく龍雷相火(りゅうらいしょうか)の肝、實し易れば、病と變ずる事を悟りて、肝胃の亢(たがわら)ざる様にと針す。

夫針は金なり。金は水の母にて、金裏に水を含み、陰中の陰なる金水を以て、邪熱を鎮(しづめ)退く。
胃實は邪熱の根と云う。脾胃の實火に甘物を用れば、彌(いよいよ)以て、病重る事明なれば、補藥を用て験(しるし)無し。

胃火、熾(さかん)にし、煩う病人は必ず甘味を好む。是、其の病の好む處なれば、用て惡く用ずして吉、右は大法奥にて漸漸に斷(ことわる)べし。

[夢分流臟腑の圖]

大小腸圖の如し。病証、後後(のちのち)にあらわす故に畧(りゃく)す。臟腑の煩いは十四経(じゅうしけい)、針灸聚英(しんきゅうじゅえい)等にあり。又、藏腑に屬する處の物は難經にある故に記ず、見合すべきなり。



これで當流臓腑の辨は終わりです。
この記述から分かる通り、胃について詳細に書かれていますね。胃に邪が入った時どうすればいいかまでも書いてあります。それほど胃が大切であることが分かります。
病人は甘い物をほしがるけど、ほどほどにしないとまた身体を悪くするということでしょうね。

[夢分流臟腑の圖]は夢分流の腹診の図のことです。あの図がここに記載されています。

小腸・大腸に関しては省略されています。

また、臓腑の病に関しては『十四経発揮』、『鍼灸聚英』、『難経』を参考にしろと言ってます。
やはり、ある程度の古典の素養は大事ということでしょうね。
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現代語訳までありがとうございます

 現代語訳まであると助かります。中国の古典も大切に読みなさいということでしょうか?
 文章を見ると、李朱医学の影響を多分に受けているのでしょうか?

Re: 現代語訳までありがとうございます

コメントありがとうございます。

> 現代語訳まであると助かります。
いえいえ、ただ書かれていることをまとめているだけんなんで、現代語訳まではいってないと個人的には思っています。こんなかんじで良ければこれからもこういうスタイルでいきます。

>  中国の古典も大切に読みなさいということでしょうか?
そうでしょうね。ご覧になって分かる通り、『鍼道秘訣集』というのは1章1章が短いので、ただ読んだだけでは理解しにくいと思います。章が短いということは、それだけ御薗意斎らが一番大切にしていることが中心になるので、余計な文は書かないと思います。
まずある程度の素養をつけてから読まないと書いてることが理解しにくいと思います。

>  文章を見ると、李朱医学の影響を多分に受けているのでしょうか?
おそらくそうでしょうね。夢分斎が誰から鍼を習っていたのかは分からないですが、曲直瀬道三の李朱医学が謳歌した時代なので、その可能性は十分考えられます。

ただ、僕が李朱医学についてよく分かっていないので、強くはいえません。
『鍼道秘訣集』の最後には、胃の気有無の大事と三焦の腑の大事という章があるので、李東垣の影響はありそうです。
プロフィール

kouitsu

Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

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