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配穴

こないだ、うちの学校で大学の先生による講演会が開かれました。
内容は奇経です。奇経をいろいろと調べている自分としては是非にとも行かなくてはいけないと思って参加しました。
内容はかなり難しかったと思います。どう考えても3年生以上が対象のようでしたし…。それならそれでそれで掲示に書いておいてほしかった。

そこでは、『鍼灸大成』による奇経の主治症とその配穴を考えていくものでした。
どうしてその配穴でなければならないのかを考えて、それを自分の配穴に応用できなければならなとのこと。
その為には奇経の流注上にある経穴や、要穴の応用、その経穴の穴性(効能)の3つが大切みたいです。
その中には表裏や子午等も考えるべきらしいので、それは考えたら分かりますが、自分自身がまだよく分かっていない各経穴の効果が問題となります。やっぱり経穴の主治を勉強すべきですね。
最近、経穴の主治の重要性を感じており、その為の勉強の仕方をいろいんな人から教わっている感じなので、早く勉強しろという神の啓示なのかもしれませんね。
『鍼灸甲乙経』が落ち着いてからとも思ったのですが、並行してやるべきなのかも。どうせ『鍼灸甲乙経』も巻ノ七以降は主治についてですし。これから主治を勉強する準備をしていこうと思います。

あ、ちみに今『鍼灸甲乙経』は巻ノ五で、九鍼のところです。鍼自体の重要なところなので、興味深く読んでいますよ。

奇経治療について まとめその2

長らく放置していましたが、奇経についてまたやっていこうと思ったのでとりあえずちょっとしたまとめを。

奇経治療をいろいろと調べていると、奇経治療には

(手の少陰心経)  通里―太衝 (足の厥陰肝経)
(手の陽明大腸経) 合谷―陥谷(足の陽明胃経)

という組み合わせもあるようです。これは東洋はりの福島弘道先生が考案したらしいのですが。
これに今までの組み合わせを例によって子午流注で考えてみようと思います。

奇経治療10パターン

線を引いているところが各奇経の組み合わせです。
これをみると分かる通り、
陰経の手で対冲に向かう→陽経の手でとなりに向かう→陽経の足でとなりから向かわれた→陰経の足で対冲から向かわれた
を繰り返しています。

これを十二支での関係に置き換えると、
陰経の手で対冲に向かう(寅・午・戌);三合火局
陽経の手でとなりに向かう(卯・未・亥);三合木局
陽経の足でとなりから向かわれた(辰・申・子);三合水局
陰経の足で対冲から向かわれた(巳・酉・丑);三合金局

となり、十二支の三合で説明がつくのではないかと思いますが、4支繰り返しているのは普通の状態でもいえるわけで、あまり関係ないのかもしれません。

また、十二支にはそれぞれ生死の所があるのでそれを引き合いにだすと、

外関(手の少陽三焦経、陽維脈)-臨泣(足の少陽胆経、帯脈)
亥…木の生
子…水の王

合谷(手の陽明大腸経)-陥谷(足の陽明胃経)
卯…木の王
辰…水の葬(墓)

後渓(手太陽小腸経、督脈)-申脈(足の太陽膀胱経、陽蹻脈)
未…木の葬(墓)
申…水の生

列欠(手の太陰肺経、任脈)-照海(足の少陰腎経、陰蹻脈)
寅…火の生
酉…金の王

通里(手の少陰心経)-太衝 (足の厥陰肝経)
午…火の王
丑…金の葬(墓)

内関(手の厥陰心包経、陰維脈)-公孫(足の太陰脾経、衝脈)
戌…火の葬(墓)
巳…金の生

となります。

ちなみに、
生とは、各五行が生まれる所
王とは、各五行が盛んな所
葬(墓)とは、各五行が尽きる所
を意味しています。

陽経は相生、陰経は相剋関係にあることが分かります。
これだけではなんともいえないですが。

とりあえず思いついたのはこれぐらいです。

奇経の総穴が奇経の流注と離れているのが気になると最初で書きましたが、解決に結びつきそうなヒントをもらえたので、それについても考察したいと思います。

奇経治療について 総穴その1

総穴というのは、奇経治療で使う経穴のことです。
『鍼灸甲乙経』とかを読んでいると、奇経にも郄穴が存在することが分かるんですが、治療において使われるのは総穴です。
総穴も各奇経の流注上にあれば問題ないのですが、督脈の総穴が後渓であるように場所が遠く離れています。
これが何故だかよく分からなかったのですが、こないだの奇経の講演会でヒントをもらえたのでその考えに基づいてやっていきたいと思います。

そのヒントとは、”経別”だそうです。
経別というのは、陽経と陰経を結ぶ經絡のことです。
それは六つに分類され、

一合(足の太陽経別、足の少陰経別)
二合(足の陽明経別、足の太陰経別)
三合(足の少陽経別、足の厥陰経別)
四合(手の太陽経別、手の少陰経別)
五合(手の陽明経別、手の太陰経別)
六合(手の少陽経別、手の厥陰経別)

となっています。
これと奇経の総穴のある経別と奇経の流注が重なるところがあれば、そこが交会穴となって両者は関係を持つので、効果があるとなります。

それでは一合から行ってみましょう。
一合は足の太陽経別と足の少陰経別なので、関係があるのは申脈(陽蹻脈)と照海(陰蹻脈)です。

一合の流注
足太陽の正は、別ちて膕中に入り、その一道は尻を下ること五寸、分かちて紅に入り、膀胱に属し、散じて腎に之き、膂を循り、心に當りて入りて散ず。直なる者は膂より上りて項に出で、復た太陽に属す。これ一経と為すなり。
足少陰の正は、膕中に至りて、別ちて太陽に走りて合し、上りて腎に至り、十四椎に當たり、出でて膀胱に属す。直なる者は、舌本に繫がり、復た項に出でて太陽に合す。
これ一合と為す。


申脈は足の太陽膀胱経、陽蹻脈に属していて、足の太陽経別も膝まで膀胱経の流注と同じなので、流注は重なります。
照海は足の少陰腎経、陰蹻脈に属していて、足の少陰経別も膝まで腎経の流注と同じなので、流注は重なります。


二合は足の陽明経別と足の太陰経別なので、関係があるのは陥谷と公孫(衝脈)です。

二合の流注
足少陽の正は、或いは諸陰を以て別ちた者が正と為し、別ちた者は、季脇の間に入り、胸裏を循り、胆に属し、散じて肝に之き、上りて心に貫き、以って上りて咽を挟み、頤頷の中に出で、面に散じ、目系に繋り、少陽外眦に合すなり。
足厥陰の正は、跗上に別ちて、上りて毛際に至り、少陽に合し別と倶に行る。
これ二合と為すなり。


陥谷は定まった奇経ではないので省略します。
公孫は足の太陰脾経に属し、衝脈と咽喉部で重なります。


三合は足の少陽経別、足の厥陰経別なので、関係があるのは足臨泣(帯脈)と太衝です。

三合の流注
足陽明の正は、上りて髀に至り、腹裏に入り、胃に属し、散じて脾に之き、上りて心に通じ、上りて咽を循り、口を出で、額顱を上り、還た目系に繋がり、陽明に合すなり。
足太陰の正は、則ち別ち、上りて髀に至り、陽明に合し、別と倶に行り、上りて咽を結び、舌中を貫く。
これ三合と為すなり。


足臨泣は足の少陽胆経に属し、帯脈とは章門付近で重なります。また、帯脈の経穴はすべて胆経と会しています。
太衝は定まった奇経ではないので省略します。

とりあえず今回はここまでにします。
この感じだと、確かに経別と関係ありそうですね。

奇経治療について 総穴その2

というわけで続きです。

四合は手の太陽経別と手の少陰経別なので、関係があるのは後渓(督脈)と通里(手の少陰心経)です。

四合の流注
手太陽の正は、地を指し、別ちて肩解に列し、腋に入りて心に走り、小腸に繋がる。
手少陰の正は、別ちて淵腋の両筋の間に下り、心に属し、上りて喉嚨を走り、面に出で、目の内眦に合す。
これ四合と為すなり。


後渓は督脈と手の太陽小腸経に属し、手太陽経別と督脈に会するところはなさそうです。
通里は定まった奇経ではないので省略します。


五合は手の少陽経別と手の厥陰経別なので、関係するのは外関(陽維脈)と内関(陰維脈)です。

五合の流注
手少陽の正は、天を指し、巓に別ち、缺盆に入りて、下りて三焦に走り、胸に散ず。
手心主の正は、別ちて淵腋を下ること三寸、胸中に入りて、別ちて三焦に属し、上りて喉嚨を循り、耳の後に出で、少陽、完骨の下に合す。
これ五合と為すなり。

外関は手の少陽三焦経と陽維脈に属し、手の少陽経別と陽維脈は耳の後ろで会します。
内関は手の厥陰心包経と陰維脈に属し、手の厥陰経別と陰維脈は咽喉で会します。


六合は手の陽明経別と手の太陰経別なので、関係するのは合谷と列欠(任脈)です。

六合の流注
手陽明の正は、手より膺乳を循り、肩髃に分かれ、柱骨に入り、下りて大腸に走り、肺に属し、上りて喉嚨を循り、缺盆に出で、陽明に合す。
手太陰の正は、別ちて淵腋、少陰の前に入り、入りて肺に走り、散じて大腸に之き、上りて缺盆に出で、喉嚨を循り、復て陽明に合す。
これ六合なり。

合谷は定まった奇経ではないので省略します。
列欠は任脈と手の太陰肺経に属し、手の太陰経別と任脈は胸部で会します。

確かに、経別と奇経には関係がありそうです。ただ、唯一督脈と手の太陽経別に会するとことはなさそうですが、督脈の流注は4パターンあるらしいので、その内のどれかと会している可能性はあります。一応これを結論としておきます。

今度は、『鍼灸大成』における各奇経の主治と配穴について考えてみます。

奇経治療の資料が・・・

さてさて、奇経を調べられてうちのブログに飛んでこられるかたもいるようなので、ここで訂正を入れたいと思います。
奇経の資料として使っていた『類經図翼』なんですが…。実は『類經図翼』ではなかったことが判明しました…。

経緯を説明しますと、ここの資料は小曾戸先生の『新釈・難経』の付録としてのっていた奇經八脈図を用いていたんです。
解説の中に【巻末には、経絡・経穴の理解のため、『類經図翼』(明・張介賓)から引用して図を付しました。】となっていたので、てっきり付図の2つともが『類經図翼』に載ってるものとばかり思っていたので、それに基づいてこ奇経の記事を書いていました。

学校誌に載せる時に一応『類経』を調べてみたら付図1の資料は『類經図翼』に載っているのは確認できましたが、付図2の奇経八脈図は『類経』に載っていませんでした。
この資料の出所はどこなのか…。良く分かりませんでした。

というわけで、奇経で書いたことで張介賓うんぬんについては明らかに誤った情報を載せてしまっているということです。本来なら訂正したほうがいいのですが、記事を修正したはずの内容が修正前のキャッシュとして残ってる場合があるということと、二度とこういうことを起こさない戒めとして残しておくことにします。

すみませんでした。

人からの情報を確認せずにうのみにしないことですね…。やっぱりすぐさま自分で確認しないと…。

と言うわけでみなさんもここで書かれていることをうのみにされない方がいいですよ。
このブログは『僕はこう考えてるんですけど…』ということを書いてるんでよけいです。

古典の書についてはそこまで誤ったことは書いてないはずです。『鍼灸甲乙経』の出来方とかは。

と、いうわけで気を付けてください。
明日『鍼灸大成』の配穴について考察してみて、記事として挙げれそうなら挙げてみます。
『鍼道秘訣集』ももう終わりますから次は何をしましょうか。

徐氏子午流注逐日按時定穴歌 その1

奇経で子午流注についてやりつつも、実際にはあまりよく分かっていません。
『鍼灸大成』には子午流注にについて書かれているものもあるので、それらを紹介していきたいと思います。
まずは「徐氏子午流注逐日按時定穴歌(じょししごるちゅうちくじつあんじていけつか)」です。
その意味は「徐氏による子午流注の日を逐(お)って時による定穴を按じる歌」です。
相変わらずあまりよくない書き下しです。
よく分からないところもありましたがその部分は朝野周先生の訳本を参考にしつつ、漢文がくずれない程度にしています。

「徐氏子午流注逐日按時定穴歌」
甲日
戌時は胆の竅陰。
丙子時は前谷の滎に中る。
戊寅は陷谷にて陽明の兪。
本に返って丘墟の木は寅に在り。
庚辰は経の陽谿穴に注ぐ。
壬午は膀胱の委中を尋る。
甲申時は三焦の水を納め、滎は天干に合し、液門を取る。

乙日
酉の時は肝の大敦。
丁亥時は滎の少府にて心。
己丑は太白、太衝穴。
辛卯は経渠にて是れは肺の経。
癸巳は腎宮の陰谷にて合。
乙未は労宮の火穴にて滎。

丙日
申時は少沢に当る。
戊戌は内庭にて脹康を治す。
庚子時は三間の兪に在り
本の原の腕骨にて黄を袪(のぞ)くべし。
壬寅は経火にて崑崙に上る。
甲辰は陽陵泉にて長に合す。
丙午時は三焦の木に受け、中渚之に中りて仔細詳し。

丁日
未時は心の少衝。
己酉は大都にて脾土に逢う。
辛亥は太淵、神門穴。
癸丑は復溜にて腎水通る。
乙卯は肝経の曲泉にて合。
丁巳は包絡の大陵に中る。

戊日
午時は兌を先んず。
庚申は滎穴の二間に遷る。
壬戌は膀胱の束骨に尋る。
衝陽の土穴は必ず原に還る。
甲子は胆経の陽輔が是れ。
丙寅は小海穴にて安然。
戊辰は三焦脈にて気を納め、経穴の支溝を刺せば必ず痊(いえ)る。

己日
巳時は隠白に始まる。
辛未時は魚際に中り取る。
癸酉は太谿、太白の原。
乙亥は中封にて内踝に比す。
丁丑時は合の少海にて心。
己卯は間使にて包絡を止む。

庚日
辰時は商陽居る。
壬午は膀胱の通谷に之く。
甲申は臨泣にて兪木と為す。
合谷の金は原にて、本に返って帰す。
丙戌は小腸にて陽谷の火。
戊子時は居ること三里に宜す。
庚寅は気を三焦の合に納む。
天井の中は疑い用せず。

辛日
卯時は少商に本づく。
癸巳は然谷にて何くを須(もちい)いて忖(はか)る。
乙未は太衝、原の太淵。
丁酉は心経の霊道を引く。
己亥は脾の合にて陰陵泉。
辛丑は曲沢にて包絡を準(はか)る。

壬日
寅時は至陰より起こる。
甲辰は胆脈の侠谿にて滎。
丙午は小腸の後谿にて兪。
返って京骨を求め,本原を尋ねる。
三焦に寄有るは陽池穴。本に返って原に還るが似(ごと)く親しむ。
戊申時は解谿の胃に注ぐ。
大腸は庚戌にて曲池が真。
壬子は三焦に寄って気を納め、井穴の関衝は,一片の金。
関衝は金に属じ、壬は水に属す。子母の相生、恩義深し。

癸日
亥時は井の湧泉。
乙丑は行間穴にて必然す。
丁卯は兪穴の神門が是れ。
本を腎水の太谿の原に尋ねる。
包絡は大陵の原にて并びて過ぎる。
己巳は商丘にて内踝の辺(ほとり)。
辛未は肺経にて合の尺沢。
癸酉は中衝、包絡に連なる。

子午は時を截(た)ち、定穴を安くす。
後学に留伝し、言うこと忘れること莫かれ。


これにはいつの日の時間にどの穴を使えばいいかの書がかれています。
これは歌ですので、明の時代の発音からすれば韻を踏んでたりしてリズムが良いのでしょう。
歌にそこまで内容は求めなくていいとは思いますが、ところどころ気になる言い回しがあります。
紹介するだけでかなり長くなったので、纏めは次の記事でしたいと思います。

徐氏子午流注逐日按時定穴歌 その2 甲日&乙日

というわけで、少しずつみていきます。

甲日
戌時は胆の竅陰。
丙子時は前谷の滎に中(あた)る。
戊寅は陷谷にて陽明の兪。本に返って丘墟の木は寅に在り。
庚辰は経の陽谿穴に注ぐ。
壬午は膀胱の委中を尋る。
甲申時は三焦の水を納め、滎は天干に合し、液門を取る。

乙日
酉の時は肝の大敦。
丁亥時は滎の少府にて心。
己丑は太白、太衝穴。
辛卯は経渠にて是れは肺の経。
癸巳は腎宮の陰谷にて合。
乙未は労宮の火穴にて滎。


最初に甲日、乙日、…という風に十干が最初に来ています。
十干とは「甲」「乙」「丙」「丁」「戊」「己」「庚」「辛」「壬」「癸」の十種類のことで、ここでは日付を表しています。何故これが日付を表すかというと「干支」と関係があるからです。
「干支」というと一般的には「子」「丑」「寅」「卯」「辰」「巳」「午」「未」「申」「酉」「戌」「亥」の事だと思われていますが、本来は「十干十二支」の略で、この十干も含まれています。それに年のみを表すと思われていますが、実際は年だけでなく、月や日、時間にも「干支」は配当されています。
「干支」は全部で60あります。この「干支」でもって子午流注の配穴が決められているので、暦を確認して今日が何の干支にあるのか確認する必要があります。
ちなみにこの記事の更新日である2009年12月23日は己丑の年、丙子の月、壬寅の日です。
干支について詳細を書くとそれだけでシリーズができてしまうので、違うサイトや書籍に譲ることとします。

さて甲日には、
甲戌時 竅陰(胆 経の井金穴)
丙子時 前谷(小腸経の滎水穴)
戊寅時 陥谷(胃 経の兪木穴)、丘墟( 胆経の 原穴)
庚辰時 陽渓(大腸経の経火穴)
壬午時 委中(膀胱経の合土穴)
甲申時 液門(三焦経の滎水穴)

乙日には、
乙酉時 大敦(肝 経の井木穴)
丁亥時 少府(心 経の滎火穴)
己丑時 太白(脾 経の兪土穴)、太衝( 肝経の 原穴)
辛卯時 経渠(肺 経の経火穴)
癸巳時 陰谷(腎 経の合水穴)
乙未時 労宮(心包経の滎火穴)

に配穴されています。
ここでみえてくるのは、十干に対応する五行の経絡が配置されているということですね。
法則性が見えたので、表にまとめてみました。
この表は医林書局出版の鍼灸学講義(一九七三年五月版)の表を参考にしています。

      子午流注_甲日&乙日

経は(木、君火、土・金・水)・相火の順に配されています。五蔵・五府の先頭はその日の五行に対応する経になっています。甲日なら木の陽経である胆経、乙日なら木の陰経である肝経から始まっています。
黄色は井・滎・兪・經・合の順に変わっていくということを示しています。
橙色は兪穴とともに配穴される原穴で、甲日は木の陽経である胆経の原穴、乙日は木の陰経である肝経の原穴です。
赤色は相火の経絡の経穴で、日の五行におけるその母と子に対応する五行穴となります。
つまり、甲日と乙日なら五行は木。その母は水でその子は火。それに対応する五行穴は滎水穴(陽経)滎火穴(陰経)となります。


さて、甲日の最後の”甲申時は三焦の水を納め、滎は天干に合し、液門を取る”というのが気になります。
庚申といえば庚申信仰が思い起こされますが関係があるんでしょうか。この場合はなさそうな気がしますが…。

それから三焦の水ということは三焦→命門→右腎ということで腎の水ということでしょうか。
それとも庚申を五行になおすと十干と十二支が共に陽金なので、相生:金生水の水なんですかね。
”滎は天干に合し、液門を取る”というのは天干は十干のこと(ちなみに十二支は地支とも言います)なのでそのまま三焦の滎水穴となります。
ここで気づいたんですが、水を強調していたのは滎水穴の”水”を暗示させるためなのかもしれませんね。
とりあえずここはこんなものです。続きはまた後日に。

お灸の本を買いました

今日、荷物を取りに実家に帰っていました。

そしてその帰りに本屋によって東医系の本を観てたんですが、『霊枢』のおもしろそうな本が出ていたのと、中医学の用語辞典が出ていたのでどっちを買おうかどうか迷っていました。

まぁそんな感じでいろいろとみていたら以前から探していた「医道の日本社 臨時増刊号 No,4 1冊まるごとお灸特集」が置いてあったのを見つけ、これは買わないといけないなぁと思い、更に「灸点治療法(著:市石 喜代治 出版社:集文館)」というあまり見たことがなかった本が置いてあったのでパラパラみているとどうやら沢田腱先生のお弟子さんのお一人が書かれた本のようです。
見かけたことがない本ですし、沢田流の書籍といえば代田文誌先生しか知らず、代田先生の著作とも内容(ツボの取り方とか)が異なってそうなのでこっちの本を買いました。

新刊は今買わずともまた買えますからね。それと近くにあった「鍼灸真髄」も比較用に購入。
ようやくお灸の専門書を手に入れたという感じです。
これでもう少し学んでから深谷灸の方にもいってみたいです。

しかし、実家近くの本屋って意外と東医の品ぞろえがいいのかもしれません。

徐氏子午流注逐日按時定穴歌 その3 丙日&丁日

さて、続きです。

丙日
申時は少沢に当る。
戊戌は内庭にて脹康を治す。
庚子時は三間の兪に在り、本の原の腕骨にて黄を袪(のぞ)くべし。
壬寅は経火にて崑崙に上る。
甲辰は陽陵泉にて長に合す。
丙午時は三焦の木に受け、中渚之に中りて仔細詳し。

丁日
未時は心の少衝。
己酉は大都にて脾土に逢う。
辛亥は太淵、神門穴。
癸丑は復溜にて腎水通る。
乙卯は肝経の曲泉にて合。
丁巳は包絡の大陵に中る。

分かりやすくすると

丙日には、
丙申時 少沢(小腸経の井金穴)
戊戌時 内庭(胃 経の滎水穴)
庚子時 三間(大腸経の兪木穴)、腕骨(小腸経の 原穴)
壬寅時 崑崙(膀胱経の経火穴)
甲辰時 陽陵泉(胆経の合土穴)
丙午時 中渚(三焦経の兪木穴)

丁日には、
丁未時 少衝(心 経の井木穴)
己酉時 大都(脾 経の滎火穴)
辛亥時 太淵(肺 経の兪土穴)、神門( 神経の 原穴)。
癸丑時 復溜(腎 経の経金穴)
乙卯時 曲泉(肝 経の合水穴)。
丁巳時 大陵(心包経の兪土穴)

となります。
これを前回と同じく纏めた表にすると
      子午流注_丙日&丁日

となります。
表の見方は前回と同じです。
今回も丙日の最後”丙午時は三焦の木に受け、中渚之に中りて仔細詳し。 ”が気になりました。
丙午は十干の丙、十二支の午は共に五行では陽火。木は火の母。(相生:木生火から)だから”受ける”ということなんでしょうか。
丁日の包絡とは心包のことです。

”本の原の腕骨にて黄を袪(のぞ)くべし。”というような、治療穴のような書き方のものは本当に該当しているのか分かりません。少なくとも、『鍼灸大成』の腕骨の主治に黄(黄疸のことだったはずです)は有りませんでした。

書籍紹介 その1 学生・一般向け書籍

僕が持っている古典以外の本の中で、これは読んだ方が良いと思ったものや、すごいと思ったものを紹介します。

・「漫画ハリ入門―楽しくわかる経絡治療」(作:池田 政一 画:湯沢 敏仁 出版社:医道の日本社)
初学者から読める本です。東洋医学の考え方が分かりやすく紹介されています。
針に興味をもたれた方は一読されることをお勧めしますが、この本の内容が全てではないということも念頭において読んでください。


・「まんが経穴入門―ツボの名前の由来、作用、主治がよくわかる」(作画:周 春才、訳:土屋 憲明)
経穴の成り立ちや、経穴の名前の意味、主治が載っています。非常に分かりやすいです。
注意点としてはWHO拠準の教科書とは一部名称が違うところがあります。版で訂正が入っているかもしれません。


2010/03/06 追加
・「はりきゅう基礎技術学」(著:有馬義貴/編 出版社:南江堂)
鍼や灸の練習の仕方、いろいろな鍼、灸のやり方について書かれています。その他に吸角についても書かれています。
特に鍼や灸のやり方についてはかなり参考になると思いますよ。


・「子宝地図」で赤ちゃんを授かる ! ―幸せを引き寄せる不妊治療(著:馬場 乾竹 出版社:ごま書房新社)
一般向けですが、得ることは大変多いです。「心持ち」の大切さに気付かされました。


・あきらめないで!「鍼」ならここまで治る―菊池式脈診流鍼灸・漢方の驚異(著:菊池 亨、藤巻 一保 出版社:学習研究社)
この本も一般向けになると思いますが、東洋医学的なこともまとめられています。患者さんの気持ちになって治療するということが如何に大切かが分かりました。

書籍紹介 その2 治療の書籍

・「図解 経筋学―基礎と臨床」(著:西田 皓一 出版社:東洋学術出版社)
経筋治療について詳しく書かれています。西洋の筋との関連も書かれているので、非常に勉強になります。


・「正奇経統合理論とその臨床」(著:山下 詢 出版社:医歯薬出版)
奇経治療について書かれています。おそらく奇経についてここまで書かれている本は他にないと思います。
奇経と正経の関連性についても書かれています。


2010/01/21 追加
・「針灸治療学―正経と奇経の運用」(著:山下 詢 出版社:医歯薬出版)
山下詢先生の著作。これも正経と奇経のことについて書かれています。「正奇経統合理論とその臨床」よりも前の著作なので、それと比べると考え方が違ったり、整理の仕方が違う部分もあります。
根幹は同じですので、合わせて読むのが一番良いと思います。


・「刺さないハリ ていしん入門 森本式鍉鍼を使った治療」(著:岸田 美由紀 出版社:ヒューマンワールド)
刺さない針である鍉鍼(ていしん)についてその運用や、練習法について書かれています。
おそらく森本式以外の鍉鍼でも同じように治療できると思います。


・「針灸三通法」(著:賀 普仁、訳:名越 礼子、日本語版監修:賀 偉 出版社:東洋学術出版社)
毫針による微通法、火針による温通法、三稜鍼による強通法の3種類の方法によって治療するやり方が書かれています。治療家の手の作り方も載っているので、参考になる事は多いです。


・「鍼灸真髄―沢田流聞書」(著:代田 文誌 出版社:医道の日本社)
沢田流太極療法の沢田健先生の弟子のお一人である代田文誌先生の著作。
沢田健先生のそのときどきの治療方法が載っています。沢田流は灸法のみの治療ですので、お灸に興味のあるかたは是非読んでみてください。代田文誌先生の文章力の高さにも驚かされます。


2010/01/21 追加
・「鍼灸治療基礎学」(著:代田 文誌 校訂:澤田 健 出版社:医道の日本社)
沢田流太極療法の沢田腱先生の弟子のお一人である代田文誌先生の著作。
この本では副題が十四経絡図譜解説というように、主に経穴にスポットが当てられています。
しかしそれだけではなく、沢田流の考え方や反応点の診方などが整理されているので、他の沢田流の書籍を読むときの副読本としても活躍しそうです。


・「灸点治療法」(著:市石 喜代治 出版社:集文館)
同じく沢田流の市石 喜代治先生の著作。「鍼灸真髄」で沢田腱先生の追憶文を書かれている市石 圭佑先生と同一人物。
「鍼灸真髄」とはまた違った灸の仕方。全身に施灸する場合の順序とかも書かれています。病気別に治療穴も書かれているので非常にみやすく便利です。


2010/01/31 追加
・「鍼灸学釈難」(著:李 鼎 翻訳:浅野 周 出版社:源草社)
鍼灸における108の疑問について解説された本です。この本は学生向けに書かれたというだけあって、かなり分かりやすく書かれています。このブログで話題にした奇経の総穴が流注上にないことや、子午及び子午流注についても書かれていてるので、かなり勉強になります。古典を学ぶのであればこの本を読んでおいて損はないと思います。


2010/04/24 追加
・「鍼灸経穴名の解釈と意義」(著:張 晟星 戚 淦 翻訳:川口 準子 出版社:近代文芸社)
経穴が何故そのような名前なのかを主として、主治や鍼の深度、灸の壮数も書かれています。
この本の特徴として、1つの文献だけでなく複数の文献を並列して載せることで、比較、推敲することができるということです。経穴の名前の意味から知りたい人にお勧めです。


2011/08/09 追加
・「脈診 その手法と古典的背景」(著:船木寛伴著 出版社:たにぐち書店)
著者の船木先生は脈診を脈状診、人迎気口診、比較脈診に分類し、それぞれについてどのように診ていくのかを説明しています。その他にも脈診に関する深い洞察がされています。

書籍紹介 その3 理論中心の書籍

・「経絡相関論」(著:織田啓成 出版社:谷口書店)
経絡について一通り紹介している本です。ちょこちょこ誤字があるのが難点ですが。
僕は所持していませんが、「内経気象学入門」と併せて読むと理解しやすいかもしれません。


・「周易と中医学」(著:楊力、訳:伊藤 美重子 出版社:医道の日本社)
八卦(易もしくは周易とも言います)と東洋医学には密接な関係があると以前記事にしたことがありましたが、この本は易と東洋医学の関係について書かれている本です。
原作は中国語の本です。抄訳みたいなもので全て翻訳されてないのですが、程良くまとめられています。


・「まんが易経入門―中国医学の源がわかる」(作画:周 春才、訳:鈴木 博 出版社:医道の日本社)
易について書かれている本です。易の成り立ちや意味について書かれているので、深く知りたい方は読んでみてもよいと思います。


・「陰陽五行学説入門」(著:朱宗元・趙青樹、訳:中村璋八・中村敞子 出版社:たにぐち書店)
陰陽論や五行論について詳しく書かれています。
訳者の中村璋八先生は、「五行大義」という古典の本を訳した方でもあります。
陰陽・五行について理解しやすい本だと思います。


とりあえずこんなものですが、今持っている本のほとんどを紹介することになりました。
中医学や西洋系の書籍がないですね(^_^;)どんだけ経絡治療に惹かれているんだか。
中医学の本は分かりやすいものを見つけているので、それは買おうとしています。
西洋は…しばらく買わないかもしれないですね。

徐氏子午流注逐日按時定穴歌 その4 戊日&己日

続きです。

戊日
午時は兌を先んず。
庚申は滎穴の二間に遷る。
壬戌は膀胱の束骨に尋る。
衝陽の土穴は必ず原に還る。
甲子は胆経の陽輔が是れ。
丙寅は小海穴にて安然。
戊辰は三焦脈にて気を納め、経穴の支溝を刺せば必ず痊(いえ)る。

己日
巳時は隠白に始まる。
辛未時は魚際に中り取る。
癸酉は太谿、太白の原。
乙亥は中封にて内踝に比す。
丁丑時は合の少海にて心。
己卯は間使にて包絡を止む。

分かりやすくすると、

戊日には、
戊午時 兌(胃 経の井金穴)
庚申時 二間(大腸経の滎水穴)
壬戌時 束骨(膀胱経の兪木穴)、衝陽( 胃経の 原穴)
甲子時 陽輔(胆 経の経火穴)
丙寅時 小海(小腸経の合土穴)
戊辰時 支溝(三焦経の経火穴)

己日には、
己巳時 隠白(脾 経の井木穴)
辛未時 魚際(肺 経の滎火穴)
癸酉時 太渓(腎 経の兪土穴)、太白( 脾経の 原穴)
乙亥時 中封(肝 経の経金穴)
丁丑時 少海(心 経の合水穴)
己卯時 間使(心包経の経金穴)

となります。
これを表に纏めると、

      子午流注_戊日&己日

となります。

徐氏子午流注逐日按時定穴歌 その5 庚日&辛日

続きです。

庚日
辰時は商陽居る。
壬午は膀胱の通谷に之く。
甲申は臨泣にて兪木と為す。
合谷の金は原にて、本に返って帰す。
丙戌は小腸にて陽谷の火。
戊子時は居ること三里に宜す。
庚寅は気を三焦の合に納む。天井の中は疑い用せず。

辛日
卯時は少商に本づく。
癸巳は然谷にて何くを須(もちい)いて忖(はか)る。
乙未は太衝、原の太淵。
丁酉は心経の霊道を引く。
己亥は脾の合にて陰陵泉。
辛丑は曲沢にて包絡を準(はか)る。

分かりやすくすると、

庚日には、
庚辰時 商陽(大腸経の井金穴)
壬午時 通谷(膀胱経の滎水穴)
甲申時 臨泣(胆 経の兪木穴)、合谷(大腸経の 原穴)
丙戌時 陽谷(小腸経の経火穴)
戊子時 三里(胃 経の合土穴)
庚寅時 天井(三焦経の合土穴)

辛日には、
辛卯時 少商(肺 経の井木穴)
癸巳時 然谷(腎 経の滎火穴)
乙未時 太衝(肝 経の兪土穴)、太淵( 肺経の 原穴)
丁酉時 霊道(心 経の経火穴)
己亥時 陰陵泉(脾経の合水穴)
辛丑時 曲沢(心包経の合水穴)

となります。表にまとめると、

      子午流注_庚日&辛日

となります。

徐氏子午流注逐日按時定穴歌 その6 壬日&癸日

続きです。

壬日
寅時は至陰より起こる。
甲辰は胆脈の侠谿にて滎。
丙午は小腸の後谿にて兪。
返って京骨を求め,本原を尋ねる。
三焦に寄有るは陽池穴。本に返って原に還るが似(ごと)く親しむ。
戊申時は解谿の胃に注ぐ。
大腸は庚戌にて曲池が真。
壬子は三焦に寄って気を納め、井穴の関衝は,一片の金。
関衝は金に属じ、壬は水に属す。子母の相生、恩義深し。

癸日
亥時は井の湧泉。
乙丑は行間穴にて必然す。
丁卯は兪穴の神門が是れ。
本を腎水の太谿の原に尋ねる。
包絡は大陵の原にて并びて過ぎる。
己巳は商丘にて内踝の辺(ほとり)。
辛未は肺経にて合の尺沢。
癸酉は中衝、包絡に連なる。
子午は時を截(た)ち、定穴を安くす。
後学に留伝し、言うこと忘れること莫かれ。


分かりやすくすると、
壬日には、
壬寅時 至陰(膀胱経の井金穴)
甲辰時 侠渓(胆 経の滎水穴)
丙午時 後渓(小腸経の兪木穴)、京骨(膀胱経の 原穴)、陽池(三焦経の原穴)
戊申時 解渓(胃 経の経火穴)
庚戌時 曲池(大腸経の合土穴)
壬子時 関衝(三焦経の井木穴)

癸日には、
亥時時 湧泉(腎 経の井木穴)
乙丑時 行間(肝 経の滎火穴)
丁卯時 神門(心 経の兪土穴)、太谿( 腎経の 原穴)、大陵(心包経の原穴)
辛未時 尺沢(肺 経の合水穴)
癸酉時 中衝(心包経の井木穴)

となります。表にまとめると、

      子午流注_壬日&癸日

となります。
ここでは他のところと違って、兪穴と原穴の組み合わせが1つ多いのが特徴ですね。
三焦と心包の相火は他のとことでは原穴の配置がなかったというのもありますが、三焦は壬、心包は癸に配置されているのが大きい理由でしょう。

『鍼灸大成』の「論子午流注法」に、
甲は胆、乙は肝、丙は小腸、丁は心、戊は胃、己は脾、庚は大腸、辛は肺、壬は膀胱、癸は腎、余りの両経は三焦、包絡なり。
三焦は乃ち陽気の父なり。包絡は乃ち陰血の母なり。此の二経は壬癸に寄ると雖えども、亦た十干に分派す。

という記述があります。これにより、三焦は壬、心包は癸に配されているといえます。
この「論子午流注法」はまた後ほどやります。

これで、「徐氏子午流注逐日按時定穴歌」に関する記述は全てですが、これだけでは運用できません。
運用するためには、十干十二支を整理しなおす必要があります。
それはまた次の記事で。
プロフィール

kouitsu

Author:kouitsu
新米鍼灸師です。
元々違う分野を勉強していましたが、ある時身体の調子をくずしてしまい、その過程で東洋医学に興味を持ちました。

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